合点 | 作 品 | 作 者 | 選 者 |
6 | 追分の一節長し秋うらら | まつのたく | ○つとむ けいし 弘香 満智子 悦子 誠山 |
5 | 海光や稲村ケ崎の磯渡り | 水貴 | ひろ子 いづみ 悦子 綾子 とをる |
5 | みほとけは小指を頬に秋気澄む | 尾形誠山 | 貞雄 つとむ ひろ子 ○とをる 水貴 |
4 | 独り言言いつつ老婆いなご取り | 佐藤いづみ | けいし ひろ子 たく 玲華 |
4 | 奔放に一山覆ふ葛蔓 | 竹田ひろ子 | つとむ たく 悦子 ○水貴 |
4 | 道に干す魚網の匂う秋入日 | 名倉悦子 | 貞雄 ○けいし 弘香 綾子 |
3 | しろがねの光の微塵そばの花 | 金田けいし | 貞雄 つとむ 悦子 |
3 | 独居して老いもよろしき菊膾 | 佐藤弘香 | 綾子 ○玲華 誠山 |
3 | 北海のうねりの調べ雁渡る | まつのたく | けいし 満智子 ○悦子 |
3 | 散策の千歩万歩や草紅葉 | 佐藤弘香 | 貞雄 けいし 綾子 |
3 | ちちろ鳴く洗ふ食器の独り分 | 金田けいし | ○ひろ子 満智子 玲華 |
3 | 身に沁むや捨つる終活母のもの | 阿部綾子 | ○貞雄 たく いづみ |
3 | 草もみぢ古墳めぐりの独り旅 | 金田けいし | いづみ たく 水貴 |
3 | 惜秋や独りが怖くなる齢 | 田中貞雄 | ひろ子 いづみ 綾子 |
2 | 風爽かやがて独りになる戸籍 | 竹田ひろ子 | いづみ 誠山 |
2 | 神職の祓い清めし黄金の田 | 名倉悦子 | ひろ子 弘香 |
2 | 人生の色合ひの皺秋の暮 | まつのたく | 誠山 とをる |
2 | 曼珠沙華独り楽しむ迷ひ道 | まつのたく | 貞雄 悦子 |
2 | あわ立草荒れし田畑を黄色くす | 佐藤いづみ | 玲華 水貴 |
2 | 今日何食べた夕暮れの秋鴉 | 阿部綾子 | つとむ 満智子 |
2 | 弟てふ遠き記憶や草の花 | 降幡加津 | ○いづみ とをる |
2 | すぐ乾く八十路過ぎての髪洗ひ | 阿部綾子 | 貞雄 とをる |
2 | 米作り農家の矜持新嘗祭 | 金子つとむ | ひろ子 水貴 |
2 | 時を得て蔵に満ち来る新酒の香 | 竹田ひろ子 | 弘香 悦子 |
2 | 抽斗に忘れ去られし木の実独楽 | 尾形誠山 | けいし 満智子 |
2 | 曼殊沙華枯れて淋しき紐一本 | 佐藤弘香 | とをる 水貴 |
2 | 釣瓶落し汐木焚く煙収めけり | 田中貞雄 | 弘香 誠山 |
2 | 震災の庁舎遺構の愁思かな | 佐藤玲華 | けいし 綾子 |
1 | ライトアップ広ぐ稲ぐひ棚田かな | 佐藤玲華 | 貞雄 |
1 | われ独り月も一人や耀うて | 降幡加津 | ○誠山 |
1 | 朝寒の通勤バスの急停車 | 尾形誠山 | 玲華 |
1 | 晩秋の物憂い日々や猫と居り | 佐藤弘香 | ○綾子 |
1 | 足元の星の残れり木犀香 | 水貴 | たく |
1 | ご近所の期待をよそに柿不作 | 田中貞雄 | つとむ |
1 | ライン越えテニスコートに蜻蛉かな | はせべとをる | 玲華 |
1 | 霜の来る前の盛りやダリア園 | 金子つとむ | 弘香 |
1 | 一人旅神の留守なるみちのくへ | 竹田ひろ子 | いづみ |
1 | 過ぎ去れば夫の独断秋麗 | 阿部綾子 | ○満智子 |
1 | 丹精のつや姫捧ぐ新嘗祭 | 金子つとむ | 弘香 |
1 | さわやかや青空のもと山車祭 | 佐藤いづみ | つとむ |
1 | 穂芒のくすぐられて登山かな | 水貴 | とをる |
1 | 秋遍路使ふ事なきパスポート | 佐藤満智子 | 誠山 |
1 | 豊の秋今日の料理のテーマ曲 | 尾形誠山 | ○たく |
1 | 海のぞむ稲刈る棚田遠汽笛 | 金田けいし | 貞雄 |
1 | 秋うらら独りの午後の映画かな | 佐藤玲華 | 満智子 |
1 | 独り身となりて解るや枯芒 | 佐藤満智子 | 玲華 |
1 | 地球独楽揺れて傾きすさまじや | はせべとをる | 水貴 |
柿の木句会メモ 田中貞雄特選 阿部綾子 身に沁むや捨つる終活母のもの 選評 終活は、人生の終りについて考え、備えるための活動である。私もその年 齢となっているがなかなか気が進まない。掲句は本人の終活作業か、母の終 活の後始末の整理か、どちらにしても母との思い出のものの整理は踏ん切り が付かない気持ちに同情している。 〇 みほとけは小指を頬に秋気澄む 次の歌を想起した。 はつなつ の かぜ と なりぬ と みほとけ は をゆび の うれ に ほの しらす らし 会津八一 11月 紙上句会 11月兼題 『 加 』 田中貞雄さん出題 投句締切 11月18日(月) 選句締切 11月23日(土) 兼題1句・雑詠3句・出句控・出句料千円同封にてご送付下さい。 投句先 竹田ひろ子 |