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No.102
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月 日 |
平成12年6月10日(土) |
吟行先 |
杉本寺〜報国寺 |
参加者 |
21名 ※後藤那生さん 初参加
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鳥 居 お さ む 主 宰 選 |
作 者 |
選 者 |
特選 |
鎌倉の路地の十薬明りかな |
啓 花 |
ユリ 一色 |
滴りの音もてふふむ抹茶かな |
一 美 |
けんじ 貞雄 祥子 京子
尚子 |
香煙の目深かに沁みる夏帽子 |
京 子 |
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秀逸 |
青枇杷の青き静寂も外科医院 |
那 生 |
祥子 尚子〇 けんじ 政子 |
竹寺の若竹の彩抹茶受く |
桂 |
尚子 |
竹の秋光届かぬ深さかな |
弘 香 |
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葺き替えの屋根の切り口青葉光 |
祥 子 |
一色 なつ |
秘めごとは青く包まむ蓮巻葉 |
尚 子 |
美智子〇 けんじ〇 祥子〇 那生 |
竹皮を脱ぎ忘れたる若さかな |
弘 香 |
祥子〇 桂 宏枝 直枝 政子 那生 |
落梅を拾ってかじる砂の味 |
幹 |
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秘仏拝す正座の膝の涼しさよ |
宏 枝 |
なつ |
葺き替へて夏鶯をたかぶらす |
美智子 |
けんじ 宏枝〇 直枝〇 政子〇 弘香 |
木洩れ陽のハミングあぢさゐと私 |
京 子 |
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若竹の幹に指跡風の跡 |
〃 |
けんじ 宏枝 尚子 政子 雅生 |
夏落葉のせてせせらぐ歌の橋 |
美智子 |
貞雄〇 満 |
佳作 |
時の日の燭の灯ゆるる杉本寺 |
宏 枝 |
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竹落葉陽を絡め取り静々と |
直 枝 |
弘香 一美 |
茅葺きの屋根のぬくみや梅実る |
ユ リ |
けんじ |
葺き替への観音堂を南風清む |
貞 雄 |
美智子 幹 |
若竹の一節ごとの彩光る |
啓 花 |
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竹寺の異次元へ誘う滝の音 |
満 |
尚子 幹 |
風穴のごとき緑風田楽辻子 |
一 美 |
那生 |
枇杷の実の意志不揃ひに彩をなす |
雅 生 |
美智子 貞雄 ユリ 弘香 政子 一美 |
竹落葉重畳と竹皮を留む |
貞 雄 |
美智子 |
柔らかき土の香立ちし今年竹 |
啓 花 |
祥子 桂 雅生 |
時計草ゆるゆる時を荒遣い |
祥 子 |
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今年竹大宇宙めく報国寺 |
政 子 |
美智子 |
めずらしきヘジョワは梅雨の簪に |
弘 香 |
貞雄 雅生 那生〇 |
青時雨路地を遠目に辻子の道 |
政 子 |
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幼な子の尻の青さや今年竹 |
ユ リ |
一色〇 |
せせらぎに背鰭余せる錦鯉 |
直 枝 |
美智子 けんじ 桂 |
六月の日矢竹林に沈み入る |
宏 枝 |
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青葉闇秘仏を灯す和蝋燭 |
那 生 |
美智子〇 のぶ子 啓花 |
濃紫陽花やぐらの闇と竹の闇 |
満 |
美智子 けんじ |
ぬぎ捨てた皮を肥やしに今年竹 |
な つ |
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踏まれたる餓鬼の眼光る梅雨の闇 |
祥 子 |
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絵馬少しくるりと躱す青嵐 |
政 子 |
貞雄 ユリ なつ 一美 |
箒目に散らす銀杏の青葉かな |
一 色 |
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夏蝶の夢沸くところ滑川 |
那 生 |
貞雄〇 桂 満 一色 弘香 宏枝 一美 |
美しき手足素直に今年竹 |
満 |
祥子 桂 ユリ 幹 |
茅葺の切り口白き梅雨じめり |
けんじ |
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ただならむ風をはらみし栗の花 |
ユ リ |
美智子〇 けんじ〇 桂 雅生 のぶ子 |
枇杷の実の亡者のごとく群れ居りぬ |
祥 子 |
満〇 桂 雅生 啓花 |
耳つけて水音のぼりぬ今年竹 |
京 子 |
美智子 |
原爆死の墓葉桜が影つくる |
けんじ |
美智子 祥子 |
若竹のドームの中に立ちつくす |
雅 生 |
貞雄 那生 |
若竹の不作法の伸び許されし |
弘 香 |
貞雄 桂 |
蓮池の風の間道糸蜻蛉 |
祥 子 |
美智子 けんじ のぶ子 |
銃口はみなこちら向き鉄砲百合 |
ユ リ |
美智子 貞雄 雅生〇 一色 啓花 |
万緑や観音堂のやさしき狐 |
のぶ子 |
祥子 |
歳月のかたちに積もる竹落葉 |
尚 子 |
幹〇 なつ 啓花 |
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主 宰 選 外 |
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天花粉つけて襁褓の今年竹 |
雅 生 |
美智子 けんじ 貞雄 祥子 桂〇 宏枝 |
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新しき茅葺きに照り夏鶯 |
啓 花 |
美智子 貞雄 祥子 |
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夏うぐいす遠き秘仏へ跪く |
のぶ子 |
美智子 |
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額紫陽花いま天上の藍に染む |
けんじ |
美智子 貞雄 祥子 |
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ここからが竹の庭ぞと蟻の列 |
桂 |
美智子 満 京子 直枝 |
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はや風を捉える高さ今年竹 |
宏 枝 |
美智子 けんじ〇 祥子 ユリ 尚子 直枝 |
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水音の籠る千本今年竹 |
那 生 |
美智子 桂〇 満 京子〇 直枝 |
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紫陽花は雨吸ひ溜めて藍となり |
な つ |
美智子 幹 |
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滴りや松に光と影のあり |
ユ リ |
美智子 |
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観世音の燭の奥なる五月闇 |
一 美 |
けんじ 祥子〇 桂 なつ |
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車前草花得て根張り強情に |
貞 雄 |
けんじ 宏枝 一美 |
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本殿の奥ほど涼し観世音 |
美智子 |
けんじ |
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茅葺の切口涼し観世音 |
のぶ子 |
祥子 |
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仏恩は量りがたさよ実梅満つ |
美智子 |
祥子 ユリ のぶ子 |
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万緑やガラス人形玻璃囲ひ |
桂 |
祥子 |
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緋鯉真鯉自給自足のすずやかさ |
満 |
桂 |
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川音はガラスの花の滴りに |
尚 子 |
桂 京子 |
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安居かなおろがむ蝶の白き衣 |
直 枝 |
貞雄 桂 なつ〇 |
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天平の闇滑り来る涼しさよ |
満 |
桂〇 |
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びんずる尊者頭の艶も梅雨じめり |
けんじ |
貞雄 のぶ子〇 |
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ひとことも言はぬ強さや額の花 |
のぶ子 |
貞雄 |
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水皺に寄る椎の香と鯉の群 |
貞 雄 |
一美〇 満 |
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時の日の時を刻みし筧水 |
宏 枝 |
啓花〇 |
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群れ竹や帽子
をくぐる青嵐 |
尚 子 |
弘香〇 |
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