日時 : 平成16年5月1日(土)
吟行先 : 妙本寺 安養院 参加者 : 21人 |
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合点 | 作 品 | 作 者 | 選 者 |
7 | 癒えそめの光る風にもつまづきて | 石田快泉 | ○けんじ○充子○貞雄○雛子 宏枝暢子しげ子 |
6 | 赤つつじゴッホの狂気真盛り | 石川曲水 | ○まさし 快泉 ○充子 しげ子 よしき○幹 |
6 | 丹の橋の丹を錆色に若葉風 | 遠藤けんじ | まさし 充子 ○晴見 ○貞雄 久美 一美 |
6 | 物の怪や竹皮を脱ぐ蛇苦止堂 | 田中一美 | けんじ まさし ○充子 のぶ子 雅生 幹 |
5 | 囀りや樹齢七百年の黙 | 石田快泉 | まさし のぶ子 雛子 隆 しげ子 |
5 | 大寺を丸ごと囲みつつじ燃ゆ | 川上久美 | 曲水 まさし 快泉 充子 直枝 |
5 | 睡蓮の芽吹きに小さき泡一つ | 渋谷雛子 | けんじ まさし のぶ子 一美 雅生 |
4 | 山門を狭めて緑溢れたる | 川上久美 | 快泉 晴見 のぶ子 雛子 |
4 | 槙の風吹ひてえびねの香をゆらす | 磯部充子 | けんじ 晴見 貞雄 暢子 |
4 | 大甍抱き万緑の縞滾る | 田中貞雄 | ○曲水 晴見 雅生 しげ子 |
4 | 山藤も著莪も淡しよ比企ヶ谷 | 中田のぶ子 | ○けんじ 曲水 東子 直枝 |
4 | 一山の風紫につつじ闌く | 鈴木直枝 | けんじ ○晴見 のぶ子 久美 |
4 | メーデーの声を遠くに寺巡り | 川上久美 | 曲水 充子 晴見 ○隆 |
4 | 袖塚や涙のあとのかげろへる | 鈴木直枝 | 曲水 快泉 ○耕路 暢子 |
4 | メーデーの日見上げてゐたり棕櫚の花 | 浅見まさし | ○快泉 貞雄 ○雅生 |
3 | オオムラサキ染まりたる身の恋も燃え | 村松 幹 | 充子 東子 一美 |
3 | 淋しさをゆらして藤のほぐれけり | 石田快泉 | ○のぶ子 宏枝 幹 |
3 | 日輪を盛り上げてゐる赤つつじ | 石川曲水 | まさし のぶ子 一美 |
3 | 一日(ついたち)の題目廻り薫風裡 | 田中貞雄 | まさし 快泉 暢子 |
3 | 嫋やいで我は顔なり著莪の花 | 湯浅晴見 | ○曲水 貞雄 よしき |
3 | 身代り地蔵夢はつつじの風に乗り | 川上久美 | 充子 貞雄 直枝 |
3 | 新緑の谷ッの気吸うて躾子の墓 | 渋谷雛子 | まさし 耕路 しげ子 |
3 | 眼裏の火傷むらさきつつじ寺 | 中島宏枝 | ○けんじ のぶ子 ○一美 |
3 | かざぐるま無心に廻る供養塔 | 中田のぶ子 | 曲水 耕路 ○暢子 |
3 | 青苔に日の斑ゆらめく法の庭 | 渋谷雛子 | けんじ 耕路 東子 |
3 | 山藤を見る視界の隅に女容れ | 石田快泉 | けんじ 充子 のぶ子 |
3 | 若葉して寺やはらかく晝下り | 石川曲水 | のぶ子 宏枝 久美 |
3 | 日蓮尊新緑なだれ押し返す | 浅見まさし | 充子 貞雄 幹 |
3 | 勤行の鼓や一山の青嵐 | 遠藤けんじ | 快泉 宏枝 幹 |
3 | 著莪明り展べて比企一族の墓 | 中島宏枝 | 晴見 貞雄 耕路 |
2 | 鶯の谺の正調二天門 | 田中一美 | まさし ○快泉 |
2 | 腕に虫這はせたはむれ行く春を | 舩山東子 | まさし 隆 |
2 | 夾雑物なし題目の若葉寺 | 田中貞雄 | まさし 晴見 |
2 | 草霞む墓誌の跡なき躾子の墓 | 加賀暢子 | まさし 東子 |
2 | 花みもざ虚空より垂れ墓一つ | 浅見まさし | けんじ 晴見 |
2 | 先達のうちわ太鼓や著莪の道 | 福島しげ子 | 充子 ○貞雄 |
2 | 此の世のもの安養院の紅躑躅 | 舩山東子 | 雛子 ○よしき |
2 | 日に映ゆる今日の心に若楓 | 田中一美 | けんじ ○宏枝 |
2 | 法華経の昂ぶりに散る花卯木 | 中田のぶ子 | 曲水 貞雄 |
2 | 樟若葉甍も我も覆ひたる | 川南 隆 | 曲水 よしき |
2 | 切株を卓子に椅子に青葉闇 | 田中貞雄 | 快泉 雛子 |
2 | 鐘楼の影絵のごとし青楓 | 中田のぶ子 | 晴見 久美 |
2 | 行の列青僧なりし聖五月 | 舩山東子 | 曲水 ○快泉 |
2 | ことごとく青の五月となりにけり | 石田快泉 | ○東子 隆 |
2 | 風薫るぼたもち寺を往き還り | 大西よしき | のぶ子 貞雄 |
2 | 万緑に押しつぶされし蛇苦止堂 | 浅見まさし | 貞雄 久美 |
2 | 万緑の中のこころの置きどころ | 山田耕路 | 快泉 ○貞雄 |
2 | 夏来ると勤行の鼓を打ち鳴らす | 遠藤けんじ | 快泉 ○のぶ子 |
2 | 鶯の風に乗りたる昼餉かな | 川上久美 | けんじ 充子 |
2 | 山藤の百尺竿頭踏み出せり | 菅野雅生 | 充子 よしき |
1 | 勤行の堂を巡りし著莪の道 | 菅野雅生 | 晴見 |
1 | 袖塚や母御の彩とも若もみぢ | 磯部充子 | ○直枝 |
1 | 佐保姫の眩暈もあらん濃紫 | 鈴木直枝 | けんじ |
1 | 二天門くぐれば楓若葉かな | 山田耕路 | 曲水 |
1 | 疑ひのなき花形や山法師 | 石川曲水 | 貞雄 |
1 | 蛇苦止堂住みついたるや黒あげは | 村松 幹 | のぶ子 |
1 | 躑躅燃ゆ尼将軍の喝なるや | 大西よしき | 雅生 |
1 | 風薫る修業僧らの太鼓行く | 川南 隆 | 曲水 |
1 | 日朗のみ声と覚ゆうぐひすよ | 鈴木直枝 | 快泉 |
1 | 著莪咲いて木魚のリズム激しをり | 菅野雅生 | ○まさし |
1 | 境内の金魚はどれも静かなり | 川南 隆 | ○晴見 |
1 | 薫風や二天門には龍の住む | 菅野雅生 | ○まさし |
1 | 蟻這ふや宝篋印塔梵字にも | 渋谷雛子 | 快泉 |
1 | うぐひすの谺を奥に二天門 | 湯浅晴見 | 曲水 |
1 | 境内の新樹の空の深さかな | 舩山東子 | 隆 |
1 | 寺若葉袈裟の緋色の見え隠れ | 石田快泉 | 充子 |
1 | 勤行の老師動ぜず射干の花 | 湯浅晴見 | けんじ |
1 | サワサワと風の扇子や若楓 | 村松 幹 | 晴見 |
1 | 恋鴉日蓮像に来て憩ふ | 遠藤けんじ | 直枝 |
1 | 大槙の風にうなづき合ふえびね | 中島宏枝 | 快泉 |
1 | うつらつら身代り地蔵春惜しむ | 鈴木直枝 | 充子 |
1 | 花棕櫚の耀(て)り翳り出す疲れ出す | 田中貞雄 | ○のぶ子 |
1 | 薫風の光と陰や二天門 | 中島宏枝 | けんじ |
1 | 清和より薫風亘る二天門 | 大西よしき | ○曲水 |
1 | 海鳴りに応へるごとく椿散る | 石田快泉 | 晴見 |
1 | 陽のしづく避けて花著莪なだれ咲く | 磯部充子 | のぶ子 |
1 | 大つつじ天蓋にして尼の墓 | 福島しげ子 | 晴見 |
《あとがき》 ▼4月の江の島吟行に引き続き好天に恵まれた。安養院のつつじは、昨年より一週間早い吟行日であったにのもかかわらず、すでに旬を過ぎているように感じたが、それでも山門を出入りする人々は満足気の様子であった。 ▼6月は、久しぶりに鎌倉に近い霊場神武寺を訪ねる。寺域は、貴重な広葉樹林、シダ類の宝庫であり、吟行日には岩煙草も咲いている頃と思われる。5月1日の吟行日から少し日にちが開くが、吟行日、集合場所を再確認のうえご参加ください(幹事)。 |
初参加: 川南 隆さん 福島しげ子さん
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